DNAによる親子鑑定について

子猫は父猫と母猫それぞれから遺伝子（対立遺伝子）を受け継いで生まれます。そのため、子猫の遺伝子配列（塩基配列）を父猫・母猫の配列と照合することで、親子関係を科学的に証明することができます。

このDNA親子鑑定は、確かな親子関係の証明だけでなく、血統を遺伝的に裏付けるものであり、信頼できる血統書の基盤となります。

検査に必要なサンプル

・子猫のサンプル

・父猫のサンプル

・母猫のサンプル

・疑わしい父猫のサンプル（必要に応じて）

※ 子猫と片親だけのサンプルでも鑑定は可能ですが、確定的な結果を出すことができません。そのため、両親のサンプルをご提出いただくことを強く推奨します。

例えば、父犬・母犬・子犬（達）など３頭以上の鑑定をご注文いただきますと５％OFFの割引がありますので、ぜひご利用ください。

愛猫の固有DNA情報（塩基配列）をA4サイズの証明書として発行します。親子鑑定、個体識別、血統証明にご利用いただけます。

🐾 猫の遺伝性疾患検査とは

持って生まれた遺伝子の変異が原因で発症する病気があります。これを「遺伝性疾患」と呼びます。遺伝性疾患は見た目では分からないことも多く、発症してからでは治療が難しい場合もあります。

遺伝性疾患検査は、猫のDNA（遺伝子）を調べることで、その猫が病気の原因となる変異を持っているかどうかを確認する検査です。

🧬 検査で分かること

ノーマル／クリア（正常）：変異を持っていません。検査をした個体自体に対象の疾患は発症しません。

キャリア（保因猫）：検査対象の疾患は発症しませんが、変異を子に受け継ぐ可能性があります。

ポジティブ／アフェクテッド（発症猫）：変異を2つ持ち、個体自体に病気が発症する可能性があり、交配によって子孫に同じ疾患を継承するでしょう。

検査の目的

子猫を繁殖させる前に検査をすることで、遺伝性疾患を持つ子猫が生まれるリスクを防ぐことができます。

遺伝性疾患のある猫でも、繁殖計画を工夫することで健康な子猫を迎えることが可能になります。

ペットオーナーにとっては、猫の将来的な健康リスクを知り、早めにケアや予防を行うことができます。

検査可能な疾患例

・肥大型心筋症（HCM）：メインクーンやラグドールでよく見られる心臓病

・多発性嚢胞腎（PKD）：ペルシャ系猫種に多い腎臓の病気

・進行性網膜萎縮（PRA）：視覚障害を引き起こす目の病気

その他、100種類以上の疾患に対応

＊各猫種により検査項目は異なります。

🐾 猫の遺伝性形質検査とは

遺伝性形質検査は、病気そのものではなく、見た目や体質に関わる遺伝子（形質）を調べる検査です。例えば、毛色・毛の長さ・体の特徴・血液型など、猫の個性や健康に関わる遺伝的な情報を知ることができます。

🧬 検査で分かること

毛色のバリエーション
・ブラウン、ブラック、シルバーなどの基本カラー
・ポイントカラー（シャムなどに見られる体の部分的な色）
・希釈カラー（ブルー、ライラックなど薄い色合い）
・タビー（縞模様）、スポット、ホワイト斑などの模様

毛質や体の特徴
・ロングヘア、ショートヘア
・縮れ毛（レックス系猫種）
・尾の長さや形の変化

血液型（A、B、AB）
・繁殖時に重要（母猫と子猫の血液型不適合を防ぐため）

健康に関わる形質
・例えば、特定の毛色変異が視聴覚障害を伴うことがあるため、繁殖での注意が必要

検査の目的

繁殖計画に役立てて、希望する毛色や毛質の子猫を計画的に繁殖する際の参考になります。

健康リスクを避ける：毛色や血液型によっては健康に関わるリスクがあるため、それを事前に把握しておくことが大切です。

個性を理解する
飼い主にとっては、愛猫の「遺伝子が教えてくれる本当の姿」を知る楽しみにもなります。

＊各猫種により検査項目は異なります。

疾患検査と形質検査を同時に注文できる「セット検査」もぜひご利用ください。セット検査内容については下記をご覧ください。

不明な点がございましたら japan@orivet.com までお気軽にお問い合わせください。